■第1000号 2006年3月5日

臥龍は、ソウル郊外の仁川(インチョン)国際空港で、ビージーズをBGMに、
通算1000号のビタミンを打っています。配信は、福岡に着いてからになると
思いますが・・・。

「千里の道も一歩から」といいますが、これも日々ご愛読いただいている読者の
皆さまのご支援のお陰です。改めて深く感謝を申し上げます。

●世界最高の文化遺産とは・・・

本日、DMZ(DeMilitarized Zone)に行って参りました。非武装地帯のことです。
DMZを巡るツアーがあるのです。

現在、北朝鮮と韓国は、世界で唯一の分断国家です。北朝鮮と韓国の間には、国境は
ありません。そこにあるのは軍事境界線(休戦ライン)です。

1950年に勃発した朝鮮戦争は、1953年に休戦協定を結んで以来50数年、
いまだ2つの国は「休戦」したままなのです。これは世界史上で一番長い休戦とも
いわれています。準戦時下です。

その戦争の最前線である軍事境界線は、東の日本海から西の黄海まで、朝鮮半島を
南北に分断し、総延長は240kmに及びます。

その軍事境界線を中心とした幅2kmの地帯を、DMZ(DeMilitarized Zone・
非武装地帯)という訳です。その地域では軍備の配備は禁止されています。そして
約700名の住民も暮らしています。

現在までに、その休戦ラインの地下には、4本のトンネルが発見されています。
全て、北朝鮮が韓国に侵攻する場合を想定して掘りあげたものです。その中で、
ソウルから52Kmまでの地点まで掘られたものが、(三番目に発見された)
「第三トンネル」です。

直ぐ横に地雷が敷設された道路を抜け、「第三トンネル」にまで入ってみました。
地下70Mという深度に、全長1635M、高さ幅共に約2M、完全武装した兵員
3万人が1時間で侵攻可能なものです。

トンネルの中を進む内に、頑丈な封鎖扉に行き着きました。この中には、更に二つの
封鎖扉があり、その向こうは北朝鮮です。

その封鎖扉を見つめる内に、(勿論、錯覚ですが)扉の向こうに潜む兵士の吐息が
聞こえそうな感じがいたしました。

再び70Mの地層を抜け、日の光を浴びたときに感じたことは、以下の通りです。

「未来の子供たちが、戦争と飢餓で死ぬことのない世界を遺すことが、
 最高の世界文化遺産であるべきだ」

●世界に類のない「世界自然遺産」の実現を・・・

なお、この非武装地帯は約6400万坪という広大さですが、人がほとんど入らない
ために動植物が保存され、皮肉ながらも「動植物のための平和な楽園」にもなって
います。

臥龍も顧問をつとめる日韓文化交流センターの顧問・理事長である画家の平山郁夫先生
(日韓文化交流会議・委員長)は、以下のようなユニークで深い提言をされています。

それは、「38度線を世界自然遺産に」、です。

上記のDMZが「世界自然遺産」に登録されれば、この地域での戦闘は絶対にできなく
なるからというものです。

当然これには、困難な壁が多数待ち構えています。しかし臥龍は、以下の平山先生の
お言葉に感動です。

「人類の文化遺産を守り、平和に貢献するということは、私にとって広島での被爆など
悲劇の体験を生かすことでもある。

この二つの遺産は、朝鮮半島に対する日本の戦争責任という負の遺産を少しでも
果たせる、私なりの思いも込められている。日本は戦争責任を果たす方法として
文化や平和に貢献していかなければならないと。」
(「日韓文化フォーカス」の06年3月号より)

上記に「二つの遺産」とあるのは、既に平山先生は10年の歳月をかけて、
北朝鮮の「高句麗古墳群」を世界遺産に登録させたご経験があるからです。

この平山先生の悲願の一隅を、是非、臥龍も担っていきたいと思っています。

☆★本日、臥龍がイメージしたこと★☆

イメージできたものは実現するといわれています。臥龍は、本日、全国200万の
社長さまが、未来の子供たちに「戦争と飢餓のない世界」を遺していくための一隅を
担っていらっしゃるお姿をイメージしています。

btn戻る.png